敬宮殿下がご成年を迎えられた翌年の歌会始で
寛仁親王妃信子殿下は次のようなお歌を詠まれた。
この時のお題は「窓」。成人を
姫宮むかへ
通学に
かよふ車窓の
姿まぶしむこれに宮内庁は以下の解説を付けている。
「寛仁親王妃信子殿下には、愛子内親王殿下を、
ご幼少時より深い敬意と愛情を持って見守ってこられました。
昨年、愛子内親王殿下におかれましてはご成年を迎えられ、
寛仁親王妃信子殿下のお喜びは誠に大きいものであります。ご立派に成長された愛子内親王殿下には、
これまでにも増して、より一層学問に邁進されておられます。
ご通学のため、お車にてお住まいの御所を颯爽と
御発になる際の、お髪(ぐし)も綺麗に整われて
健やかな愛子内親王殿下のご様子を
車窓越しにご覧になった寛仁親王妃信子殿下の
ご心境をお詠みになったお歌です」丁寧な解説だ。
恐らく、妃殿下がお歌のご意図を充分に伝えられたのだろう。この年の歌会始の和歌の解説では、
天皇·皇后両陛下の御製·み歌への解説より長く、
その長さでは敬宮殿下のお歌への解説とこの解説が、
最も長くなっている。結句の「姿まぶしむ(眩しむ)」に、
妃殿下の敬宮殿下への「敬意と愛情」が奥床しく
詠み込まれている。追記
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